2021/12/08 21:32

moduloアーキテクチャのInput module

moduloアーキテクチャにおけるInput moduleは、
・TRRSジャック
・I/Oエクスパンダ
・個々のスイッチで構成されます。
で構成されます。

I/Oエクスパンダの各ピンにキースイッチを接続する(スイッチの他方の接点はGNDに接地)だけなので、マトリクス構成と比べてレイアウトの自由度が高くなります。

Column7の作り方

例示もかねて、Column7の作り方を説明します。

キットに含まれるもの


・スイッチプレート(左)……1枚
・スイッチプレート(右)……1枚
・ベースプレート……2枚
・ボトムプレート……2枚
・TRRSジャック……8個
・表面実装コンデンサ(1μF)……4個(写真では2個しか写っていませんが4個含まれます)
・ジャンパピン(ジャン太)……4個
・コンスルー(4mm 20pin)……4個
・コンスルー(2mm 20pin)……4個
・I/Oエクスパンダ・ボード(EXPANDER-P2032)……2個
・M2スペーサ(4mm)……12個
・M2スペーサ(7mm)……8個
・M2ネジ(黒、4mm)……24個
・M2ネジ(ニッケル、5mm)……16個
・M2ワッシャ(0.5mm)……4個

キットのほかに必要なもの

・キースイッチ(Kailh Choc V2)……50個
・キーキャップ……50個
・RGBLED(SK6812MINI-E)……50個(オプション)
・Pendant module……1個

*** 注意 ***
Kailh Choc V2は、CherryMXと同じステム形状なのですが、全てのMX用キーキャップを使えるわけではありません。
経験的な話をすると、CherryプロファイルやDSAプロファイル, XDAプロファイルのキーキャップは問題なくつかえましたが、OEMプロファイルではキー押下時に、ハウジングがキーキャップの内側にはまって、キーが戻らなくなることがありました。

TRRSジャックとバイパスコンデンサ(パスコン)

TRRSジャックよりも先にコンデンサを半田付けしておく方が楽なので、ベースプレートのC1, C2に表面実装コンデンサを半田付けします。
その後、TRRSジャックを4個(片手分)を実装します。

以上を、左右2枚分作ります。


ボトムプレートの加工

ボトムプレートはV字カットされていて、分割できるようになっています。
力わざでバキッと割ります。


ボトムプレートとベースプレートの固定

まず、位置合わせようにコンスルー(4mm 20pin)をベースプレートのTRRSジャック等を実装した面の反対側に差し込みます。
ベースプレートにボトムプレート(分割した大きい方)を重ね、スペーサ(4mm)とネジ(5mm × 4、4mm × 2)で固定します。上部分のボトムプレートが重ならない部分は、4mmのネジにワッシャを噛ましてねじ込みます(スペーサの長さが足りなくなるので)。


I/Oエクスパンダ

I/Oエクスパンダについては、弊ショップで頒布しているブレイクアウトボード(EXPANDER-P2032)を使用します。これをコンスルー(2mm 20pin)でベースプレートと接続します。

I/Oエクスパンダ・ボードには、それ自体の上にアドレスを指定するピンがあります。EXPANDER-P2032では、PCA9555を2個搭載しているので、最下位ビットは既に使用済みなので、ビット1とビット2をジャンパ・ピンのON(1)、off(0)で指定します。
ここでは、左手用をA2:off, A1:off、右手用をA2:off, A1:ONに指定します(裏側を見せているので画像では左右逆になっています)。

アドレス指定については、ファームウェアでの想定と一致していればいいので、他の値にすることも自由です(複数のInput moduleを繋げる場合など)。

RGBLEDのオプトイン

上記の画像で、内側のTRRSジャックの下にジャンパ・ピンがありますが、これでRGBLED信号を「受け取る」または「送る」「繋がない」を選択します。
・ジャンパ・ピンをDINに接続: RGBLED信号を受け取る
・ジャンパ・ピンをDOUTに接続: RGBLED信号を送る
・ジャンパ・ピンをささない: RGBLED信号を繋がない(本来のmoduloアーキテクチャではLEDは扱わないので本来の姿)
この指定ではTRRSケーブルの接続の仕方に順序性が生じるので、RGBLEDの仕組みを理解していないと適切に対応することは難しいです。

画像の例では、キーボードの右側から信号が来て、左に送るという構成になります。

チルト用ボトムプレートの固定

ボトムプレートの小さい方をスペーサ(7mm)とネジ(4mm)で固定します。

左側がスペーサを立てたところ、右側がボトムプレートを固定したところです。

これで、ベース側が完成です。
I/Oエクスパンダの各ピンはコンスルー(4mm)を通じて、スイッチプレートに繋がります。

スイッチとRGBLEDの取り付け

スイッチとLEDの取り付け方は、modulo特有のものはなく、普通のキーボードと同じようにひたすら半田付け作業です。

スイッチプレートとベースプレートの接続

キースイッチを全て半田付けしたら、スイッチプレートとベースプレートをコンスルーを介して接続し、ネジ止めします。
後はキーキャップを付ければ完成です。


ファームウェア

ファームウェアは準備中です。
準備ができましたら、ダウンロードページやRemap( https://remap-keys.app/ )から入手できるようにします。